80歳が語る大工哲学 ~ナナメが肝心~

  

 

 

おはようございます、

着火ウーマン、矢野圭夏です。

 

 

私が入居するーホーかごしまの1階は

守衛さんが常駐してくださっています。

 

 

 

ある午後のこと。

いつものように「お疲れ様で~す」 と出社したところ


 

 

矢野さんの赤い名刺を持ったおじいちゃんが、

 つい先程こられましたよ」

 

と守衛さん。 

 

 

 

「え?おじいちゃんですか??

あ、はい、急いてあがってみますね」

 

 

 

 

私の名刺を持ったおじいちゃん・・・

 

はて?

 

 

 

 

誰だろう?誰だろう?

6階にあがり18号室へ向かいますと

 

 

 

 

明りが灯っていない18号室の

インターホンを

 

「ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン」

 

と何度も鳴らす人影が!!

 

 

 

 

「お待たせしました~」

 

 

 

その方を驚かせないように

でも、

「ピンポーン」に負けぬよう声をかけました。

 

 

 

 

「あ~!○○さん!」

 

 

 

そうです、その方は

先日、ある講座でご一緒させていただいたAさん(仮)。

笑福亭つるべさんを小柄にした感じ。

 

 

 

「あなたの仕事に興味があります!」

(鹿児島イントネーションで)

 

と、その場でおっしゃってくださっていたのは

記憶の片隅にありましたが

わざわざお訪ねくださるとは予想外。

 

 

 

約束の時間もあったので、

ひとまず交流サロンへご案内して

「10分だけ」とお断りをしてから

ご用件をお聞きすることに。

 

 

 

「お部屋でいいですよ」

とおっしゃるAさんに

 

「いえいえ、あちらのほうが明るくて良いですよ」

とサロンへ誘導する私。

 

 

 

 

そしてお話を伺うこと15分

(やっぱり時間オーバー)

 

 

 

里山づくりや地域活性のために

いろんな場所へ出かけお話を聞いてきた、

というAさんの武勇伝の数々を

ファイリングされた新聞記事を拝見しながら

聞かせていただくひととき。

 

 

ご自身のことを

「好奇心のかたまり」とおっしゃるAさん。 

刺激いっぱいの日々なんでしょうね。

目が輝き、笑顔いっぱいでお話されます。

 

 

 

 

 

その中で

 

 

Aさん「あたいはなぁ、大工やったもんでな。」

 

私 「へぇ~そうなんですか~」

 

Aさん「前、後、上、下だけじゃいかんでな。

   ナナメまで分からんといかんでな。」

 

私 「ナナメですか。」

 

Aさん「あたいはなぁ、大工やったもんでな。」

 

私「大工さんだったんですか~」

 

Aさん「大工哲学っちゅうもんがあってな」

 

私 「大工哲学ですか~!」

 

Aさんナナメが肝心でな。」

 

私 「ナナメは大事ですよね~」

 

Aさん「前、後、上、下、左、右だけじゃいかんでな。

     ナナメがな。大工哲学っちゅうもんでな。」

 

 

 (以下、2回繰り返し)

 

 

 

 

こんな調子で会話が行きつ戻りつ。

 

 

私の聞き取りが至らなかったのか

Aさんの言う

大工哲学における「ナナメ」が肝心という

理論はよく分からなかったけれど

 

 

「ナナメの関係が大事」

という点ではとても共感できます。

 

 

 

職場で例えれば、

上司‐部下という上下関係や

同僚というヨコの関係。

 

隣の部署の先輩-後輩というナナメ。

同じ高校出身で別の企業に勤めた先輩もナナメ。

 

 

 

私のナナメ関係で印象的なのは

大阪OL時代に別の部署の先輩と結成した

「モチベーション向上委員会」

 

 

活動日はまったくの不定期で

誰かの「集まりましょう」の声かけで参集し

ストレス発散にカラオケや飲みに行っては、

ずいぶんと助けられていました。

 

 

私が大阪から東京へ異動が決まったときも

ミナミで夜通し連れ回し

お祝いをしてくれたのも、委員会メンバーです。

 

 

 

委員会の先輩方とは

私が鹿児島に来て7年経つ今でも、

帰省時にご飯を食べたり、近況報告をし合う仲です。

 

 

心から尊敬し、感謝できるナナメの関係。

 

 

直接の利害関係がなく

本音が明かせて心が許せる関係。

 

 

 

あなたが大事にしたいナナメの関係

どのようなものでしょうか?

  

 

P.S

結局、20分のおしゃべりタイム。

そのうち私の仕事の話は1分。

「あなたの仕事に興味があります!」 と

おっしゃったはずなのに・・・(笑)